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chapter10. 炎の輪舞曲:前編

Bysasa



様々な私怨絡み合うブラヴィルの奴隷港、今回もここから話は再開する。

魔女アメリの召喚魔法が火種となり、今や港は大火災が起きようとしていた。



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莫大な予算を投資して、奴隷港のオーナーとなったセニョーン兄弟も、さすがのこの事態に、珍しく焦りの色を見せている。

ボスのセニョーン「クソッ‼︎やはり裏切りおって魔女め‼︎絶対に許さん‼︎グレンモリルの魔女結社ごと潰してくれるわ‼︎」

奴隷商人(骸骨)「....そもそも魔女なんて裏切りの代名詞みたいなものじゃないか。予防線を敷いておかなかったキミにも責任があると思うな」

ボスのセニョーン「...なんだと貴様、商人如きが私に意見するつもりか?」



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奴隷商人の発言がカンに触ったのか、恐ろしい表情で奴隷港のボス、セニョーンが睨みつける。
彼の機嫌を損ねるという事は、ここでは死を意味する。

奴隷商人(骸骨)「...あれ?僕ケンカ売られてる?」

サルモールのモルテノア「...やめておけ。時間の無駄だ」



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奴隷商人のデリック「まぁ、いいや。そういうことだから、僕たちは先に地上に撤退するよ」

ボスのセニョーン「フン。口ほどにもない。さっさと消えろ...それと作戦開始だダナ。吸血鬼隊を集めろ。レジスタンスのネズミ達を一網打尽にするぞ」

吸血鬼のダナ「...分かってるわ。ただ約束は守ってもらうわよ。彼等を壊滅させたら、ここの区画の一部を私達吸血鬼隊に引き渡す事」

ボスのセニョーン「ああ。約束は守ろう。悪党にも礼儀はあるからな」

ボスのタラース「わ...我々に、か...可愛がられてるウチが華だと思うんだな。フヒヒヒッ」



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ダナは唇をグッと噛み締める。女である事を武器にここまでのし上がったのは事実だが、やはり耐えがたい物があった。

すると、吸血鬼隊の1人が血相を変え、会合の席に飛び込んできた。

吸血鬼隊のオバイフォ「ダナッ‼︎大変だ‼︎アスワンとウピオルが燻りの魔女達と交戦を始めたらしい。急がないと...!!」

吸血鬼のダナ「どうして...!!あれ程単騎行動は控えるように話したのに...」

吸血鬼隊のオバイフォ「ここはようやく手に入れたオレ達の新しい居場所だ。リスクを犯しても守りたかったんだろう。急いで助けに向かうぞ」



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大切なものを作り上げるのは、いつだって大変なのに、どうして壊れるのは一瞬なんだろう。

どうやら、私はまた、選択を間違ったらしい。






















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奴隷港の入り口にはには一年中、決して消える事のない霧によって外部からの侵入を塞いでいる。
そしてその霧を発生させるシステムは、無尽蔵に溢れ出るある魔女の魔力を媒体にして発生していた。

霧の番人こと、燻りの魔女。
幾数百年前に大罪を犯し、この世を去った魔女の魂は、若きエルフの魔女、アメリの体へと寄生した。



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そして、現在一時的に本当の自分を取り戻し、レジスタンスに加担している彼女について話そうと思う。



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多雨多湿で光の差さないシロディール南方、ブラックウッドの森。奥地にある小さな農場‘’ドレイクロウ‘’で彼女は生まれた。



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祖母のメリサンデ、母のアレッシアと使い魔のビルボとバルボ。

地味で飾り気のない生活だったが、穏やかな日々を彼女は気に入っていた。



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幼少のアメリ「ねぇママ、ばぁば!みてみて!また友達増えたの!」



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魔女アレッシア「おばば、アメリがまた魔物を従えて来たわ」

魔女メリサンデ「おやおや、素敵な友達じゃないか」

人里遠く離れたドレイクロウ農場。ここには彼女達以外の種族はいない。
好奇心旺盛な子供に取っては酷な環境かも知れないが、特に寂しいと感じることはなかった。

メリサンデ曰く、彼女はよく笑う、愛嬌のいいエルフだったと言う。



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アメリが自分の体の異変に気が付いたのは12歳の時だった。
睡眠時間が異常に増え、12時間、15時間、やがて日を跨ぐ事すらあった。

そしてたまに見る炎に包まれる夢。夢なのか、過去にあった出来事なのかは分からない。



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魔術を熟知している祖母や母に問い詰めても、特に具体的な解決方法は得られなかった。

そして、ある日を境に彼女にとって転機となる事件が起きる。アメリは見覚えのない辺境の土地の小さな村で目を覚ました。
何かが焦げる匂いを辿ると、そこには焼死体の山があった。



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幼少期のアメリ「ヒッ...!!」

初めてみるその光景に、空っぽの胃液を嘔吐した後、彼女は思った。これは自分がやったのではと。
自分の手にわずかに残るマジカの残留を感じたからだ。

疑問が確証に至るまで時間は掛からなかった。

彼女だけに聞こえる声で、すぐに壮年の女性の声が脳内に語りかけて来た。

「聞こえるか?愛しき抜け殻。今までご苦労じゃった」



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その声の主は自分の事を‘’燻りの魔女‘’だと語った。そしてこの体の本当の主は自分だと主張して来たのだ。

「多重人格症」

いつしか彼女の中には、残忍で卑劣なもう1人の魔女が住みついていた。

その声の主は、文献によると、内戦中のアーミンダルと呼ばれる辺境の城の人々に対し、
ある殺人鬼と手を組んで、虐殺の限りを尽くした魔女だと分かった。



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それから行く数年、暴君達はアーミンダルの全てを吸い尽くした。
やがて噂を聞きつけたナイン騎士団の手により彼等は捕縛。

後の調査票によると、彼女が人々を虐殺した動機は「絶望した者が向ける眼差しが、たまらなく好きだから」そう語ったという。

そして、生き残った人々により、魔女裁判の末、火炙りの刑によって絶命。
肉体を焼かれながらも最後まで魔女は笑い続けたという。

魔女はアメリにこうも話す。自分は生まれた時から邪悪な魔女の受け皿になる運命なのだと。

「主の祖母と母は人質だ。もし妾を追い出すようなマネをしようものなら、親族の身体が焦げる香りを楽しむ事になるぞ」

アメリが笑わなくなったのはその日からだった。
まるで今までの楽しかった日々を忘れてしまったのかのようだった。



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日に日に邪悪な魔女の声は大きくなっていく。それから数年、15歳の夜、住み慣れたドレイクロウを後にした。

自分の中に居つく邪悪な魔女と戦うために。家族を守るために。

一人旅は思った以上に過酷だったがシロディールの景色が見せる表情はとても美しかった。
だが体力やマジカが減る程、邪悪な魔女が語りかける回数は増えて行った。



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やがて体力が尽き、目覚めた頃には、アメリの意識は暗闇の底にいた。
身体は邪悪な魔女に完全に乗っ取られ、アメリは彼女が彼女である日常は、遂に終わりを告げた。

その後、邪悪な魔女はブラヴィルの奴隷港で悪事の限りを尽くす。

そしてセルゲイとの対峙で思いもよらぬダメージを受け、邪悪な魔女は身体を維持する事が出来ず、
数年振りに彼女は自分を取り戻す事ができた。

そして、場面は現在へと進む。














ーーー体を渡せ娘。吸血鬼モドキなど一瞬で塵にしてくれようぞーーー

魔女アメリ「もう体は渡すつもりはないわ。あなたの好きにはさせない」



ゴオオォオオォォ....‼︎

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吸血鬼のアスワン「ねぇウピオル、ちょっとヤバそうだね、あれ...」

吸血鬼のウピオル「そうだねアスワン、でも私たちならやれる。ダナ様に血を分けて貰った私達が負けるはずがない!!」



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炎のエレメンタルが放つ火炎とは比較にならない程の高熱を身に纏うイフリート。

周囲には火柱が巻き起こり、プラズマを纏った衝撃派が辺り一面に磁気嵐を引き起こしている。
触れようものなら一瞬で灰へと変わるだろう。

炎と光に弱い吸血鬼には尚更有効だ。



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オークのセルゲイ「別人格とは言え、災厄と呼ばれた魔女ってワケか。とんでもない魔力だな...」

魔女アメリ「2人とも、聞きなさいッ‼︎今引くなら見逃すわ」

吸血鬼のウピオル「ねぇ、アスワン、あんなこと言ってるね」

吸血鬼のアスワン「そうだねウピオル。ここで引いたら全て終わりなの」

吸血鬼のウピオル「渡さない‼︎ここは私たちの家だ‼︎」




















吸血鬼のアスワン「ダナねぇさま、地下に行けば私たちも自由になれる?」

吸血鬼のダナ「そうね...これからは人目を気にせず大手を振って歩けるわ。もう誰かを襲う必要もない」



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吸血鬼のオバイフォ「オレ達が生きていくには血が不可欠だ。奴隷港なら死体に困ることはないだろう」

吸血鬼のアサン「そんな甘い事を言ってるからこの前もヴァンパイアハンターに追い込まれたのだぞ。精進せい」

吸血鬼のオバイフォ「手厳しいなぁ...」



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ダナ達はある理由から仕えていた城を脱出し、ここアンヴィルの奴隷港を目指していた。
世間から忌み嫌われる吸血鬼。だが、ここにいる誰もがつい先月まではただの人間だったのだ。

吸血鬼のダナ「ごめんなさい。ヒトのまま死に行く選択もあったのに...」

吸血鬼のアサン「私たちはおまえに救われたのだダナ。もう奪われるだけの側ではない。あの時の様に」

吸血鬼のウピオル「そうよダナねぇさま!皆感謝してるんだから!ここから私たちの第二の人生よ!」











―――ホラみたことか。そんな温い交渉など聞き入れるものか―――

魔女アメリ「...黙ってて」

―――綺麗事ばかり抜かしおって。おまえみたいな甘ったれに奴らを殺せまい。さっさと妾に体を渡すが良い―――

魔女アメリ「私はあなたとは違うッ‼︎消えて‼︎」

―――せっかくの若く美しい身体に傷が付いては困る。こうやって使うのだ娘―――

炎の魔人イフリート「...承知した」

魔女アメリ「だ...ダメッ‼︎」



....ブオオォオオォッ‼︎

吸血鬼のウピオル「ギィヤァアァァァアア‼︎」

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アメリの訴えは届かず、イフリートが紅蓮の刃を振りかざすと、吸血鬼達は灼熱の業火に包まれた。

魔女アメリ「くっ...」

オークのセルゲイ「おまえがやらなきゃ殺されていた。奴らは命を掛けて挑んで来たのだ」

魔女アメリ「でも...これじゃ私も...」

オークのセルゲイ「しっかりしろ。おまえが霧を消さなければ、奴隷港に救援が来れない」

魔女アメリ「そう、ね...急ぎましょう」




奴隷商人(髑髏)「凄いね、あの炎。デッドランドの溶岩みたいだ。さすがは災厄と呼ばれる燻りの魔女の半身。敵に回したら面倒だなぁ」

サルモールのモルテノア「あのクラスの召喚魔法で牽制したのは失敗だ。もうマジカは残っていまい。消すなら今がチャンスだぞ」



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奴隷商人(髑髏)「物騒だなキミは。僕が殺しちゃったらヒスト・トキシンを使ってくれないじゃないか。せっかくの吸血鬼の人体実験を台無しにする気かい?」

サルモールのモルテノア「どっちが物騒なんだかな」















奴隷港を駆け抜ける銀髪の吸血鬼隊の隊長。ダナ=ミラカンタは変わり果てた姿の双子の姉妹と再開する。

吸血鬼のダナ「...絶対に仇は打つわ。そしてレジスタンスは皆殺しにしてやる...!!どんな手を使っても...私達の生活を脅かす奴らは全て殺す‼︎」

ダナは奴隷商人から渡された、ヒスト・トキシンを一気に飲み干す。すると吸血鬼隊の面々も次々と口にした。

吸血鬼のダナ「あなた達...」

吸血鬼のアサン「オレ達は一心同体。そう言っただろう。おまえに血を分けて貰った日から。だからオレ達の生活を脅かすレジスタンスは皆殺しだ」

ダナ達吸血鬼隊は、見る見るうちに禍々しい何者かに姿を変えた。



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サルモールのモルテノア「凄いな。下位の吸血鬼があれだけの力を発揮するとは...それでどんな代償と引き換えなのだ?」

奴隷商人(骸骨)「核細胞を強制的に進化せるから、活動を終えて休止すれば全て壊死するだろうね。簡単に言えば命と引き換えさ。燃える展開でしょ?」

サルモールのモルテノア「絵に描いたような悪魔だよ、おまえは」

奴隷商人デリック「お褒めの言葉をありがとう。ホラみなよ。楽しい楽しい殺戮ショーが地下アリーナで始まるよ。観客はどんな悲鳴をあげるかな?」



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サルモールのモルテノア「あの赤髪の娘、お前の元婚約者なのだろう?あんな所にいたらたちまち吸血鬼の餌になるぞ」

奴隷商人デリック「‘’元‘’とか付けないでよ。リノンが僕以外を愛するなんてあり得ない。どんな手を使ってでも手に入れてみせるさ。五体満足じゃなくても、死体でも。僕が死霊術で蘇らせるから問題ないよ。クックック...楽しくなって来たね」







一方その頃、奴隷港地下アリーナ。

そこでは互いに理解しあえなかった、雇い主の元令嬢と、その使用人が拳でぶつかり合っていた。



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リノンとチコリ。
シロディール屈指の貴族、チャールベルグ家の一人娘として産まれたリノン。
そして、その屋敷に使用人として雇われたチコリ。

生粋の暗殺者と素人同然のお嬢様。実力差は明らかで、誰の目からみても一方的な虐待が続いている。



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彼女とは逆に、早くに両親を失い、娼婦として体を売り、暗殺者として血肉に塗れた。
そんな彼女に取ってリノンは、劣等感を与える対象でしかなかった。

主従関係を越え、姉妹のように写ったふたりだが、チコリは唇を噛み締めて殺意を抱く夜も少なくなかったという。

何も知らないリノンは、チコリを妹のように大切に思っていた。両親を殺される日までは。

暗殺者チコリ「ハハハッ‼︎見世物になるのはどんな気分だ?オラッ‼︎もっとギャラリーを喜ばせてやれよ、お嬢サマッ‼︎」



―――オオォォオォォォッ!!―――
歓声が響き渡る。

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リノン嬢「やっ、やだってば...離して...!!」

暗殺者チコリ「ホラ、みてみろ。あれがアタシがずっと向けられてた視線だ。どいつもこいつも下衆ばかりさ」



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レジスタンスのコリン「あんた、あの子の義理父なんだろ?娘があんな目にあって、よく平然としてられるわね」

傭兵のゾハル「助けて欲しい時は呼ぶだろう。それにおまえはあいつの事何も分かっちゃいない」

リノン嬢「...いいかげんにして。ただの妬みじゃない。自分のことばかり」

暗殺者チコリ「あぁ?そんな強気な態度がいつまで続くかなッ⁉︎」

チコリがリノンの鎧に手を伸ばし、拘束する力が緩んだ瞬間。
大きく息を吸い込んだリノンは腕を掴むと、チコリの体は大きく宙を舞う。

傭兵のゾハル「それでいい」



ゴオオッ‼︎

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ズバァアァアァァァンッ‼︎



暗殺者チコリ「ガッハッ...!!」

小柄なチコリの体は宙を舞い、鋼の床に後頭部から叩き落とされた。

リノン嬢「はぁ...はぁっ...油断....するからよ」

暗殺者チコリ「...クソッがっ...」



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すぐさま立ち上がろうとするチコリだが、鋼鉄の床に叩き付けられたダメージは大きく、
もはやマトモに立ち上がることはできなく、一気に形勢は逆転した。

リノン嬢「...ねぇ、どうしてお父様とお母様を殺したの?」

暗殺者チコリ「...」
























暗殺者チコリ「(...ようやく寝たか。安心しきった顔しやがって。さて、ひと仕事するか)」



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リノンの父「...あ...ぁ。聞こえている。報告を続けたまえ」

情報屋「ああ。順調だ。あんたもとんだ悪党だね、チャールベルグさん。一代で貴族にのし上がっただけはある」

リノンの父「資産を生むには綺麗事だけじゃ済まないのさ。フフッ、やはりミコッテはいい買い手が付く」



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メイドのチコリ「(...ビンゴ。やはりあいつも奴隷港の投資家だったのか)」

情報屋「それで、あんたの所のミコッテはどうだい?」

リノンの父「ああ。良くやっている。さすがに寝付きが悪いからな」



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メイドのチコリ「(...何を話してンだ?)」

情報屋「あの家族を破産に導いたのもあんたなんでしょう?」

リノンの父「おかげでチコリはいい金になった。そして今はこうして屋敷に仕えている。何も知らずにな。滑稽な話だ」



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メイドのチコリ「(...一枚噛んでる所じゃねェ。あいつが私達の家族を陥れた黒幕だったのか)」

チコリがチャールベルグ家の屋敷に仕えたのは理由がある。家族を陥れた貴族達に復讐の刃を突き刺す事。

貴族は貴族の横の繋がりがあるため、このやり方が合理的だった。
そして早くも目的の相手に会えた事に、チコリはシシスに感謝した。

執事のマブーイ「いよいよ粛清の時だ。チャールベルグ家は今宵終わりを迎える」

メイドのチコリ「お嬢もか?」

執事のマブーイ「無論」

メイドのチコリ「なァ、頭お花畑のお嬢様に、私と同じ地の底に落ちる気持ちを味合わせたい。生かしておいて構わないだろう?」

執事のマブーイ「...共に過ごして情でも移ったのか?」

メイドのチコリ「そんなんじゃネェ。生きたまま地獄を味合わせてやりてェのさ。いいだろう?今回の報酬はそれで構わない」

執事のマブーイ「まぁいい。貴様の日々の働きに免じて特例を許す。好きにしろ」



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メイドのチコリ「シシスの名の下に」

執事のマブーイ「シシスの名の下に」














暗殺者チコリ「隠し事なんて無ぇよ。言っただろ?甘ったれたテメェが心底嫌いだったんだよ。だからついでにテメェの両親を殺した。それだけだ」

リノン嬢「....じゃあただの八つ当たりで、お父様とお母様を殺して、わたしを奴隷港に売り飛ばしたってこと?」

暗殺者チコリ「ああ、そうだ。私が憎いだろ?なら殺してみろよ。そのキレイなお手手でな」



パァアァァン‼︎

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リノン嬢「なんでッ...なんでよ...分かんないよ‼︎だったらわたしを殺せばいいじゃない‼ホントに︎妹だと思ってた‼︎大好きだったのに...!!」

暗殺者チコリ「テメェ...!!」



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暗殺者チコリ「...どけよ...」

リノン嬢「どかない」

暗殺者チコリ「どけっつってんだろ‼︎」

リノン嬢「どかないッ‼︎」

暗殺者チコリ「...ならさっさと殺せ。頸動脈を圧迫すればすぐだ」

リノン嬢「甘えないで。死んで全部チャラなんてそんなの許さないわ。生きて、生きて、生きて、償うの!」

暗殺者チコリ「甘ェんだよテメェは。あんだけの事をされて、それでもアタシを許すってか」

リノン嬢「...それでも...わたしはあなたを許すわ、チコリ」

暗殺者チコリ「...」

リノン嬢「約束よ。父上と母上のお墓の前で謝ってもらうから」

暗殺者チコリ「それは無理だ。アタシにはアタシの理由があんだよ」

リノン嬢「ねぇ...わたしに何か隠してる?」

暗殺者チコリ「...」



ドォオォォォォオン‼︎



静寂を破ったのは、割れるばかりの轟音。奴隷港の闘技場の空は一面黒く染まり、空から悪魔たちが舞い降りる。

傭兵のゾハル「な....なんだ?...あれは?」

レジスタンスのコリン「やばいよッ‼︎空から蝙蝠の化物達が...!!」



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