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Chapter29.夢魔襲来編③転生の儀

2023年12月22日
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辺り一面薄暗く、空は絵の具の様な色になり、雷鳴が轟く。これも全て淫魔の王が降臨した余波。

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淫魔デリック達に魂を囚われた、ゾハル達マイルズ海賊団。その身を引き換えに救い出す提案をするリノン。
それは再び手を取り合った友、チコリとの別れも意味していた。

彼女達を拘束する、特性の手枷はいくら足掻くこうとも、緩まる気配はない。

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淫魔デリック「...そんなに彼が大切かい?全て失ってでも?」

リノン嬢「ええ。彼のためならわたしはなんでもできる」

淫魔デリック「ぐっ...ぐぐぐ...」

下唇を噛み締めるデリック。血が滴り落ちる。彼には理解出来なかった。なぜこれほどまでにリノンとゾハルの絆が強いのかと。

淫魔デリック「ただの他人なんだろう?ボクとあいつの何が違うと言うんだ...」
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リノン嬢「あなたには一生分からないわ」

まるで理解ができない。元人間の彼は愛情の無い家庭で育ち、実の両親を手に掛け、欲しいものは力で手に入れて来た。逆に言えばそれ以外の方法を彼は知らなかった。

―――簡単だデリック、手に入らないなら奪えばいい。おまえはいつだってそうして来たはずだ―――

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まだ微かに残る、人間だった頃のわずかな善意や誠意を、悪魔が塗り替えていく。

淫魔デリック「...いいだろう。なら誓いの証としてキミの腹部に淫魔の焼き印を彫る。もう前回の様な失敗は無くなる」

エルフのシャロン「...ッツ!今ならまだ間に合うよ。そんな変態のいう事なんて聞く必要ない!」

リノン嬢「大丈夫。見守っててね、お姉ちゃん。それとデリック」

淫魔デリック「...なんだい?」

リノン嬢「約束は必ず守って」
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淫魔デリック「もちろんさ。キミに誓うよ」

リノン嬢「...はじめて」

淫魔デリック「それじゃ、身体の力を抜いて...ボクの瞳を見るんだ」
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鈍く光る淫魔の目。それはどんな幻惑魔法より強力で、リノンは吊るされたまま、気絶するように眠りに落ちた。






















リノン嬢「う...うん...」

まだハッキリとしない頭を小突き、リノンは周囲を見渡す。
先程の船上とは打って変わり、むせ返る様な性の匂いが漂う空間。リノンはこの嫌悪感しかない空間に見覚えがあった。

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リノン嬢「また...ここに来ちゃったのね...って事はおじさん達の魂もここに囚われているんだ。ヒュプノスに」

眠りと性の領域ヒュプノス。眠りの中で淫魔に導かれた者のみが魂体にて訪れる事が出来るオブリビオンの領域。
一見聞くと、他の領域より安全そうだが、そんな事が無いのはすぐに理解できるだろう。

淫奴隷「あああ...あぁあ...ぁぁ...!!!!!!!!」
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ヒュプノスのあちこちで見られる肉人形の奴隷。淫魔により精魂を抜かれきった者たちの成れの果て。

飛び降りた海賊達の様に、現世では物言わぬ肉人形となり、ヒュプノスでは淫魔に魂を拘束されてる限り、
奴隷として働き続けなければならず、肉体労働の他に、両性存在するヒュプノスの奴隷監督者「バフォメット・リセンブラ」の性処理もこなさなければならない。そうして彼らは淫魔たちの力の源を供給している。

淫魔デリック「おかえりリノン。2回目の訪問だね。どうだろう?奴隷港のエッセンスを取り入れてみたんだけど」
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深い溜息の後、リノンは見慣れない服を着せられている事に気が付く。

リノン嬢「とても趣味が悪くて感心するわ。それでこの格好は?」
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淫魔デリック「ボクの趣味さ」

見慣れぬ来訪者に、バフォメットや淫奴隷達もリノンに注目を始める。

リノン嬢「ちょ...ちょっと‼︎こっち来ないでよ!」

じりじりと後ずさるリノン。

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淫魔デリック「大丈夫さ。彼らヒュプノスの住人。淫奴隷ではないキミに害は加えない」

そう言い放つデリック。しかしたちまちリノンは異形のものたちに取り囲まれ、押し倒されてしまう。

リノン嬢「が...害は加えないって!」

淫魔ダナ「もっとも、害を加えるのは私だけど」
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リノン嬢「......」

淫魔ダナ「そんな顏しないでお嬢様。私はあなたの事を買ってるの。まるで若い頃の私の様」

リノン嬢「そんな若さで....そんな事言われても....説得力ないわ」

淫魔ダナ「あら、ありがとう」

強気に出ていたリノンだが、ダナの色気、妖艶さに目を奪われてしまう。

淫魔ダナ「そんなに、あの人を守りたい?」
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リノン嬢「言ったでしょ。わたしにとってはあの人が全て。今度はわたしがあの人を守るの」

ダナが誰にも聞こえないようにリノンの耳元で呟く。

淫魔ダナ「...そう。なら受け入れなさい。あなたの中の穢れを。破壊衝動を。そうすれば助け出す事ができるかも知れないわ」

リノン嬢「...」

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淫魔ダナ「犠牲になるだけの女なんてつまらないじゃない。守りたいものがあれば、どんな手を使っても守る。欲しいものがあれば手に入れる」

リノン嬢「随分とおしゃべりなのね」

淫魔ダナ「あらごめんなさい。じゃあ行くわよ。かなり痛むけど、それを過ぎれば快楽が津波のように訪れるから」

ダナが指先にマジカを込めると、リノンの下腹部表面に突き刺さり、傷口が紋章となって行く。

リノン嬢「いッッッ...痛っ‼︎あああッツ!!!!!」
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リノン嬢「い...痛いッッ...痛いよッ‼︎おじ...さん...必ず...助けるからッッッ...ああッ...!!!!!」

彼女の声がゾハルに届く事はなかった。そんな都合の良いお伽話ではない。
やがて痛みが快楽に代わり、それが交互に押し寄せる。どれくらいの時間が過ぎたのだろうか。

リノン嬢「お...ぉじサ...ぁァァ...」

淫魔ダナ「儚く、純粋で健気。誰よりも純真なあなたを穢すのはたまらないわ...私の奴隷にしたいくらい...可愛がってあげる。これからもずっと...ね」
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倒れ込んだリノンの白く美しい素肌に、サキュバスの印である淫紋がクッキリと浮かび上がる。
数時間後、転生の彼女は意識を失い、深い眠りについた。












リノンは夢をみていた。走馬灯の様に、流れていく過去の大切な記憶。

あなたの腕に抱かれた時。
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初めて本当のキスをしてくれた時。
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鮮明だった記憶は徐々に色を失っていく。

リノン嬢「いや...イヤだよ...消えないで...」



ピンチの時に助けに来てくれた時。
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家出したわたしを見つけ出してくれた時。
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山賊に拐われたわたしを庇ってくれた時。
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リノン嬢「おじさん...わたしね。幸せだったよ。あなたに愛されて」



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生きて。生まれ変わってもきっとあなたを見つけるから。



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―――愛してるよ、ゾハル―――












ドクン...ドクンッ...ドクンッ...

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sasanagare77
Posted by sasanagare77
どうもsasaです。円熟期以降のおぶらーであります。
当小話は先代モッダー様の恩恵を十分に受けており、
多大なる感謝の気持ちを忘れません。
Thank you so much.
All modder for TES4.

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