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Chapter30.夢魔襲来編④戦雷響く夜に

2023年12月27日
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未分類

アンヴィル遠海、ゾハル達を乗せた海賊船は、突如淫魔の襲撃を受け、操り人形にされたマイルズ海賊団の船員の3分の2は既に自害していた。

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奴隷港から周到にガリオン船と、リノンの略奪を計画していたデリック。圧倒的な戦力差を前に、その身を犠牲にしたリノン。
彼女の転生の儀は終わりを迎える。

そして海賊達の財宝を狙い共に同船したエルフのシャロンとチャンタマ。持ち前の薬学で、淫魔の服毒を回避したシャロンは未だ拘束されたままでいた。
魔力が篭った手枷は簡単に外れそうにない。

エルフのシャロン「はぁ...解錠の薬でもあればいいのに...」
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淫魔ドラッド「抵抗するだけ無駄って言ったでしょう?」

一向に諦めずに解錠を試みるシャロンに対し、ひとり見張りを任された淫魔のドラッドは呟く。

エルフのシャロン「アンタはあたしの見張り?」

淫魔ドラッド「そうね。貴重な食糧を逃がされては困るから」
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エルフのシャロン「貴重な食糧ねー。逃しちゃ困るって事は、アンタ達の催眠も限界時間があるワケだ」

言葉巧みに情報を引き出すシャロン。彼女の潜ってきた場数は並のものでは無く、この機転こそがシャロンの強みでもある。

淫魔ドラッド「...頭のいい女は嫌われるわよ。特に男に」

エルフのシャロン「余計なお世話よ。私はアンタ達やリノンみたいに変態淫魔野郎に尻を振るつもりはないの」

淫魔ドラッド「随分と自分の力に自信があるようね」

エルフのシャロン「当然よ。私が一番強くて美しいわ」

淫魔ドラッド「拘束され身動きが取れない女の言葉とは思えないわね」

呆れた顔でシャロンをみるドラッド。

エルフのシャロン「身動きを取れないのはアンタ達の方じゃん。所詮あのデリックって首だけ野郎の駒でしょ?アンタひとりじゃ私ひとり相手に出来ない」
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淫魔ドラッド「エルフ風情が、口の聞き方に気を付けなさい。安い挑発を受けるつもりはないわ」

エルフのシャロン「同情してるの。滑稽だって。奴隷と変わらないわ」

ドラッド卿夫人は、その言葉に目を見開いた。転生前よりしたたかで狡猾だったドラッド夫人。彼女達夫婦はオーガ達を調教し、奴隷化していたが、ある日オーガ達の反撃を受け、逆に奴隷として使役させらていた過去があった。どんな目にあって来たのかは想像に容易い。

そんな彼女はシャロンの煽りを聞き流す事が出来なかった。

淫魔ドラッド「...気が変わったわ。身の程を弁えないエルフのせいでまた死体が増える事になる」
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エルフのシャロン「...あれ?タイマンする流れじゃ...」

直接対決を狙ったシャロンだったが、悪い方へ事が運んだ。

3回目の首吊り処刑を促すドラッド。淫魔たちに精を抜かれた海賊達は、またしても夢遊病の様にふらふらと隊列を組み、飛び降り自殺する準備をし始めた。

次の瞬間、シャロンは目を疑った。次の処刑者にシャロンの付き人、チャンタマの姿もあった。

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エルフのシャロン「...!!」

エルフのシャロン「ちょっとチャンタマッッッ!ねえ!ねぇってば‼︎丸出しよッッ‼︎」

必死にチャンタマを呼ぶシャロン。だがチャンタマは足を止める事はなかった。

淫魔ドラッド「フフフッ...知り合いかしら?無駄よ。一度淫魔に魂を抜かれた者は絶対に私達には逆らえない。私を殺さない限りはね」

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エルフのシャロン「ねぇッッ!ねぇってば‼︎童貞
のまま死ぬわよッッ‼︎」

淫魔ドラッド「品のないエルフね...」

ガシャガシャと手枷を外そうと暴れるシャロン。彼女はたったひとりになっても諦める事はなかった。

淫魔ドラッド「聞いてたでしょう?その手枷は絶対に外せないわ」

エルフのシャロン「...めない....」

淫魔ドラッド「え?」

エルフのシャロン「これ以上大切な仲間(使用人)を失うわけにはいかない‼︎」
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淫魔ドラッド「まだ抵抗を続ける気?あなたもしつこいわ」

エルフのシャロン「誓ったのよ、共に戦った仲間の名を歴史に残すって。だから私が認めずに勝手に死ぬことはもう許さない...絶対にッッッ!!!!!!!」

淫魔ドラッド「なんてワガママで傲慢なのかしら...」

エルフのシャロン「我はシャロン・ポー!!!!伝説の英雄にして、世界一の美を持つ錬金術師ッッツ!!!!!!!!!」

ビキキキッ...ビキ...ビキビキビキッ...!!!!!!
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シャロンが呪文を唱えると、髪の毛先から禍々しいデイドラの鎧に覆われて行く。

バキイィイィィィィン!!!!!!

エルフのシャロン「ガァァアァァッッツ!!!!!!!!!!!!!!」
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獣の様な雄叫びを上げ、ダナの掛けた魔法の手枷を砕くシャロン。

それはあるデイドラが嬲り殺された後、肉皮を剥いで作られたという怨念の籠った強力な鎧。持ち主の理性を奪い凶暴化させ、果ては仲間の命まで奪うとされている凶悪な呪物。

淫魔ドラッド「...こんな隠し玉を持っていたのね...いいわ。あなたから先に殺してあげる」

一方、マストの上まで高々と飛び上がり、身の丈以上の大鎌を出したドラッド。一気に決着を付けるつもりだ。
彼女達は食事の後ですこぶる良好な状態。サキュバスは「食事」より、転生前の力に依存した強力な力を駆使する事ができる。

淫魔ドラッド「...やはりあなたは危険だわ。今のうちに摘んでおいた方がデリック様の為ね!!!!」
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ドクン...ドクン...シャロンは全身に血液が巡回するのを感じていた。今すぐ飛び込み肉を引き千切りたい欲求を必死に抑える。

エルフのシャロン「フゥー...フゥーッッ......」
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ヒュルン、ヒュルルウンと、鞭の様な兜尾をしならせ機会を伺うシャロン。

メキィッッッッ!!!!!!!!

勢いよく、看板を踏み抜き、マストの上から好機を伺っていたドラッドとの距離を一気に詰める。

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エルフのシャロン「ガアァァァァァッッ!!!!!!!!!!!!!!!」

ドラッドの大鎌から放たれる斬撃や、魔法を物ともせず狂った様に一直線に敵へ駆け寄るシャロン。

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淫魔ドラッド「くっ...早いッッ!定命の動きじゃないわねっ‼︎だがこれで終わりよっ‼︎」

ドラッドの横なぎを間一髪の所で躱すシャロン。兜から伸びる禍々しい尻尾が、激しくしなりをあげドラッドの身体に絡み付く。

ビュル、ビュル、ビュルルッ‼︎‼︎ブチブチィィイイイッツッツ!!!!!!!!!!!!!
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淫魔ドラッド「え?」

そして、ドラッドの身体が細切れにされたタイミングで、デリック達がヒュプノスより舞い戻る。

淫魔デリック「おや、ようやく戻ってみれば、ボクの命令を無視している子がいるね」

頭ひとつの淫魔の王。しかし彼が放つ圧力は凄まじく、一瞬で王の帰還を察知するシャロン。彼女はすかさず狙いを定め襲撃する。
しかし、デリック達を守る様に何者かが間に入った。

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ガキイィィィィィィッツ!!!!!!

エルフのシャロン「ナ...なンで...あんタがァァ...!!」
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淫魔リノン「...そんな怖い顔しないで」

彼女は湧き出る感情の中、かつてリノンと交わした約束を思い出していた。自分を見失ったら止めて欲しい。こんな形で現実になるとは思わなかったシャロン。

エルフのシャロン「そ...ソこをどけ...!アたシがやるッッ...ゥルル‼︎」

淫魔リノン「もう頑張らなくていいんだよ“お姉ちゃん”」
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敵の手に堕ちたと思っていた友人から、かつての呼び名で呼ばれ同様するシャロン。
その優しい表情はかつての争いを嫌う少女のままだった。友人を傷つけまいと、思わず彼女は武装魔法を解いてしまっていた。

エルフのシャロン「あ...あンた...キオく...が...」
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サキュバスとなったリノンのガーネット色の魔性の瞳が妖しく輝く。

淫魔リノン「ごめんね♡名前も知らないエルフさん」
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次の瞬間、シャロンは力なく甲版へと落下する。瞳から放たれたの幻惑魔法沈静化。彼女の特有の能力だった。

淫魔ダナ「...上出来よ、新人さん」

この一連のやり取りは、動揺を誘うというデリックの仕込みだ。

エルフのシャロン「ひ...ヒ卑怯ね...感心するわ...」
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淫魔デリック「褒め言葉をありがとう。でもどうだろう?満身創痍の状態でボク達3人を相手取るかい?」

エルフのシャロン「...」

淫魔デリック「キミ達に手出ししないってコトかい?当然だ。彼女は既に“約束した事”さえ覚えていないが」

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淫魔デリック「だから殺さずに全員淫奴隷化する。ボクなりの気持ちだ。手始めにまずキミから天にも昇る快楽を味合わせてあげるよ」

エルフのシャロン「クソ喰らえ」

淫魔デリック「どうやら激しいのがお好みのようだよ、ダナくん」

淫魔ダナ「そうみたいね。じゃああなたもヒュプノスに...」

エルフのシャロン「あ...ぁアッツ...」
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ダナが満身創痍のシャロンに手を伸ばし幻惑の瞳が輝いた瞬間。聞き覚えのある声が周囲に響き渡る。

謎の声「嫌がる女性を無理矢理ってのは感心しませんね!離れてください先生ッッツ!!」

エルフのシャロン「...く...来るのが遅いのよ」

声の主はシャロンの助手のチャンタマだった。時間と共に拘束力が弱まった淫魔の契約を自力で破り、戦いの場まで駆け付けた。
チャンタマが腕を天に掲げると、雨天で暗かった辺りが明るく、激しい電気の渦が形を成し、ほの腕を突き出すと、まるで滝の様な落雷が巻き起こる。

淫魔ダナ「リノン!!!!避けるわよッッ!!!!」

淫魔リノン「え...?ぇ?ぇえ⁉︎」

エルフのシャロン「船の上で上位魔法⁉︎バカバカチンがァぁぁぁッツ.......!!!!!!!!!」

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バチバチバチッッバチババチッバチィッッッッ!!!!!!ドォオォォォォッ!!!!!
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それはまさに天変地異。破壊魔法の熟練者のみ唱える事の出来る稲妻の嵐。

淫魔デリック「...ふう...とんでもない魔法だな...誰だ?」
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間一髪で避けた淫魔たち。しかしその強力な力にデリックも啞然としている。

淫魔ダナ「会費が遅れたらマズかったわね」

淫魔デリック「...このままじゃ船が壊されかねない。彼は誰なんだい?」

エルフのチャンタマ「...我が名はチャンタマ!!!!偉大なる先生の助手で伝説のアークメイジッッ!!!!」
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エルフのシャロン「悪くないわね。80点」

淫魔デリック「まだ元気な奴がいるとは驚きだ」

淫魔ダナ「おかしいわね。マイルズ海賊団は全員根こそぎ精魂を搾り取ったつもりなんだけど」

淫魔デリック「凄い気迫だ。彼も今のうちに息の根を止めた方がいいだろう」

エルフのチャンタマ「.........」
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エルフのシャロン「...ちょっと、いつまで黙り込んでるのよフルチャンタマ。ここはカッコよく淫魔共を追撃する所でしょ?」

エルフのチャンタマ「...ぇ...えーっと...」

エルフのシャロン「イタチの最後っ屁って奴?」

エルフのチャンタマ「...そんな奴です...」

淫魔ダナ「...」

淫魔デリック「...」

淫魔リノン「...?」

エルフのチャンタマ「フライングタイガー・コペンハーゲンッッッ!!!!!!!!」

エルフのシャロン「うぶぉォオッッ!!!!!!!」
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形勢が不利とみると否や、豪快にシャロン目掛けて体当たりするチャンタマ。そのままシャロン共々海へと消えて行った。

淫魔リノン「わたしが行くよ。生きてたら沈めればいい?」

淫魔デリック「うむ。リノンは物分かりのいい子だね。ただしこの荒波だ、キミまで飲み込まれないようくれぐれも注意してくれ」
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淫魔リノン「うん!いっぱい寝たから元気!ひとりで大丈夫だよ」

淫魔ダナ「随分おやさしいのね」

淫魔デリック「嫉妬は見苦しぞダナくん。分かるかい?ボクがどれほど彼女に会いたかったかを」

淫魔ダナ「はいはい。それよりさっきの玉ねぎくんが目覚めたという事は、そろそろゾハル達も目を覚ますんじゃない?」

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淫魔デリック「そうか...それにしてもあのエルフたちにはかなりやられたな。ただの海賊の残党かと思ったが...」

淫魔ダナ「リノンが仲間になったとはいえ、あのしつこい九大神騎士団に攻め込まれたらかなり厳しい戦いになるわね。あなたの首と身体がつながるのももう少し時間が掛かりそうだし」

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奴隷港を出たダナ達は、ある町を襲撃し、アジトとしていたが、姫騎士アクセル率いる現帝国最強と謳われる新生・九大神騎士団に襲撃を受け撤退を余儀なくされた。

淫魔デリック「そうだね。食糧をヒュプノスに届けてあげないと。船員はほとんど絞っちゃった?」

淫魔ダナ「...ああ、そういえば船底の牢獄に捕らわれたガスパード海賊団がいたわね」
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淫魔デリック「クククッ...面白いショーを思い付いた。ゾハルに新しいリノンを紹介しようじゃないか」

数十分後、シャロン達にとどめを刺すべく船の周囲を飛び回っていたリノンは結局二人を見つけることができなかった。おそらく荒波に飲まれたのであろう。
そして彼女たちは殺された淫魔たちの回復の為、食糧を再びヒュプノスへ送ろうとしていた。

船底で囚われていたのは、マイルズ海賊団を襲撃したガスパード海賊団の残党。ゾハルとリノンを襲撃し、見逃された男達だった。

ガスパード海賊団子分A「な...なぁ親方。マイルズ海賊団の奴らまるで夢遊病みてえに歩いて行きやしたぜ。この船呪われてんじゃあ...」
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ガスパード海賊団親分「バッ...馬鹿野郎‼︎泣き言を言うんじゃねぇ!まずはここから脱出する事を考えるんだ」

人の気配が無くなった船内にビビり散らす海賊達。すると通路の方からやってくる甘い香りに気が付く。

ガスパード海賊団子分A「だ...誰か来ますぜ親分!お、女ァ!?」

淫魔ダナ「こんばんわ、海賊さん達」
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ガスパード海賊団子分B「ウヒョー!地獄に仏、いや女神様とはこのことだぜ!!このまえ助けてくれた姉ちゃんじゃねえか!」

淫魔リノン「女神じゃないよ、淫魔さまだよ♡わたしの瞳をみて」
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ガスパード海賊団子分B「こ...ここは天国かぁ...たまんねえぜ」

淫魔ダナ「いいえ、私たちがもっと“いい所”へ連れてってあげる」



━━━ただし、戻っては来れないけどね━━━












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sasanagare77
Posted by sasanagare77
どうもsasaです。円熟期以降のおぶらーであります。
当小話は先代モッダー様の恩恵を十分に受けており、
多大なる感謝の気持ちを忘れません。
Thank you so much.
All modder for TES4.

Comments 2

There are no comments yet.

もきゅもきゅもきゅ(なんか食べてる)

ようやく最新話まで追いつきました~!

TLでリノンちゃんが大変なことになっていると聞いたのでワクワクもといドキドキしながら読み進めました~
次回(?)の対面がとてもたのし…おほん、怖いです。男主人公でパートナーがひっくり返ったのと対面させられるシーンはよくありますけど、その逆は珍しいですね。どんな風に料理されるのかササビリオン楽しみです。
そしてマイルズ海賊団、いいキャラ達なのにここで終わってしまうのでしょうか? 結構お気に入りなのでもうひと頑張りして欲しいところ。チャンタマがいいカッコしているのにお前らそれでいいのか~!とエールを送っておきますw

それにしても、リノンちゃんは反転、うちの子は取っ憑かれ、お互い難儀ですなぁ(棒読み)
構築終わったからそろそろ書き上げないと…(゚∀゚)

2023/12/28 (Thu) 23:32
sasanagare77

sasanagare77

Re: タイトルなし

もきゅさんコメントありがとうございます!
気が付いたらもう30話も越えて追うのもしんどかったかと...

あれだけ真人間だったリノンちゃんもついに闇堕ち、推してくれる方の脳を破壊してしまい申し訳ないと。それでも止まらないササブリオン。

マイルズ海賊団も次回では見る影もなくなってしまいます...引き続きお付き合い頂ければと(゚∀゚)

2024/03/08 (Fri) 21:20